犬の口腔の腫瘍を知る
口の中から顎の骨に広がるたちの悪いガン
口腔の腫瘍の症状
口の中にしこりが生じ、物を食べにくそうにします。
その他に、口臭が強くなる、よだれがでる、口から出血するなどの症状が出ます。
口の腫瘍は良性のものでは、エプリス、乳頭腫、骨の腫瘍などがあります。
また悪性(ガン)のものでは悪性黒色種、扁平上皮ガン、線維肉腫などがあります。
悪性黒色種は名前の通り黒色で、口の中の粘膜や舌に発生します。
急速に大きくなり、病気の初期にリンパ筋や肺に移転する極めてたちの悪いガンです。
扁平上皮ガンは口先に出来たものほど経過が良好で、早期に治療を行えば完治します。
線維肉腫は腫瘍は急激に大きくなり、約1ヵ月間で2倍以上になります。
臓器やリンパ節などに移転することは少なく、早期に周囲を含めて切り取れば完治します。
口腔の腫瘍の原因
犬も中年になると歯垢が溜まります。
定期的に歯垢除去を獣医師に依頼すればその際にガンの診断が出来ます。
また家庭では、定期的に口の中の歯ぐきや、舌などにしこりがないかを確認してください。
口腔の腫瘍の予防・診断・治療
診断
しこりが見つかった処に、注射針を刺し、吸い取った細胞を調べる方法と、腫瘍の一部を採取して細胞を調べる事によって、腫瘍の種類を診断します。
また、口の中のガンは顎の骨に広がることが多いので、X線検査にてあごの骨も調べる事が必要です。
治療
ガンが疑われる場合には、しこりの部分だ出を切り取るのではなく、まわりの健康的な組織も含めて切除します。
また、顎に移転している場合には顎の骨ごと切断をしなければなりません。